物流を
ファーストステップに、
世の中を変える
企業を目指す。

朴 貴頌代表取締役社長

ceo message

夢は、スーパー商人。

“スーパー商人(あきんど)”になりたいと思っていました。ハイエンドなビジネスではなく、取引先の経営者たちと膝を突き合わせて、地べたを這いつくばって商売をするような人。新卒で選んだ会社は、リクルート。20代で起業しようと決めていたので、人としての可能性を広げてくれる場所、ゼロから何かを創り出せる機会がある場所で学びたいと思ったからです。
リクルートにいたのは、5年間。HR系のコンサルティング営業として、約500社の採用・育成の企画設計や運用支援に携わりました。全社MVP等のタイトルを30回以上受賞して、そろそろ自分で起業しようと。会社を辞めて準備をしている時に、ふらっと実家を訪ねました。親父は、株式会社日光オートという、東海エリアでは実績のある会社を経営しています。中古トラックの売買や輸出、リースを行う会社です。
リクルートを辞めて会社をやろうとしていることを話すと、「だったら、うちの会社を手伝わないか。関東に拠点を出したいんだよ」と。一度は親父と働いてみたいという気持ちもあったので、日光オートに入社して、東京支店の立ち上げに携わることになりました。

衝撃的だった、
運送業界の実情。

支店と言っても、最初は一人。自宅を事務所にして、1日30社の運送会社に飛び込みで営業をかけていました。中古トラックを売買するのは、主に建設業や運送会社なんです。やり方も分かって来たところで、友人の薬師寺なんかを誘って、本格的に事業所の体裁を整えました。2年間で、年間売上高5億円の軌道に乗せました。
ただ、営業してみると、中古車流通業界と運送業界の実態は、旧態依然として驚くことばかりでした。
例えば、「こういう中古トラックがあるんで、買いませんか」と提案すると、「じゃあ、写真をファックスして」と。写真をファックス? カラーでもないのに、車の状態なんてわからないですよね。担当者と連絡を取ろうにも、会社のメールアドレスが一つしかなかったり。
ある程度の規模の運送会社になると、車両を管理する担当者がいて、整備や売買の年間計画を立てるんです。いつ、どの車両を整備に出すか、どれくらいの車両を売却して、新しい車両と入れ替えるか。でも、その管理体制は、担当者が暗記しているだけとか、紙にメモしておくとか、非常にアナログなものでした。
しかも、車両を売却する際は、知り合いの中古車業者に声をかけて車両を見に来てもらって、相見積もりを取って高いところに売る、という方法でした。30社に声をかけたら、30社それぞれが車両を見に来て写真を撮り、帰って見積もりをファックスするんです。売り手買い手双方に、とても非効率な作業が発生する。僕は本当にそれが嫌でした。「売り手が売却車両情報をオープン化できる場を提供し、必要な人が誰でもその情報にアクセスでき、自由に売買できる“中古トラックのメルカリ”のようなものを作れば、効率面でも価格面でも改善できるのではないか」「業界全体をアップデートできるのではないか」。そう考えて開発したのが、オンラインで中古トラックやフォークリフトの売買ができる、日本初のプラットフォームサービス『トラッカーズ』です。

一年で500社が利用する
サービスに成長。

『トラッカーズ』にアクセスすると、車両の写真のほかに、メーカー、年式、走行距離などの情報を確認でき、価格や詳細情報が知りたい時は、『トラッカーズ』に問い合わせをします。『トラッカーズ』を介することで、相見積もりをやりとりする手間が省け、「安く買う」「高く売る」という選択肢が広がります。
私たちは、車両売買の仲介だけでなく、経営のサポートにも力を入れています。
運送会社の多くは、社員数名のスモールビジネス。1社の荷主だけに依存しているケースがほとんどです。そうすると、料金面でも荷主の言いなりにならざるを得ないので、新しい挑戦、選択ができません。
また、多忙なために経営の“振り返り”が後回しになっていて、経費が可視化できていない会社が多いのです。私たちは、簡単に配車計画を作れるプラットフォームや、車一台にかかる修理費用や燃料費などの経費、ドライバーにかかる人件費などを、オンラインで簡単に入力、利益を管理できる仕組みを作ろうとしています。
コスト管理をし、経営に余裕を持たせることで、既存の荷主に運賃交渉をしたり、新たな荷主を見つけたりすることも可能になります。 私たちの考えは、運送業界から歓迎されていると肌で感じています。『トラッカーズ』が、一年間で500社以上の企業が利用するサービスへと成長したこと。それが、答えだと思います。

仕組みを変えて、
世の中の選択肢と
可能性を広げていく

Azoopは、物流だけをやろうとしている会社ではありません。「世の中の旧態依然とした仕組みを変えて選択肢を増やし、誰かの明日を変えていくこと」を目指す会社です。
「選択肢を増やす」。そこには、私の原体験が関係しています。在日コリアン3世である私は、生まれも育ちも日本ですが、朝鮮学校に通っていたために、不便だと感じることが多かったのです。高校一年生の時に、アイスホッケーの国体選手に選ばれました。でも、参加資格は与えられませんでした。日本国籍がなかったからです。3年間抗議を続けたことで、永住権を持つ外国人にも門戸が開かれ、卒業の年に出場が叶いました。大学を受験する時も、日本の高校の卒業資格を得るために、ダブルスクールに通わなければなりませんでした。選択肢がないと、遠回りをしなければならない。選択肢があれば、やりたい事だけに全力投球できる。私は、選択肢がある価値を、身を持って感じてきたのです。
ですから、繰り返しになりますが、物流だけをやろうとしている会社ではありません。世の中の不便さや旧態依然としたしくみを変えて、誰かの明日を変えたい。物流に興味がなくても、何かを変えていくことに興味がある人と、一緒に働きたいと思っています。節目となる目標は、2023年をめどに上場を選択できる企業になっていること。そこに向かう道のりには、理想と現実の間のギャップもあるでしょう。そのギャップを含めて楽しみたい。そんな人に来てほしいと思っています。